青雲あをぐも)” の例文
みんなは、そこから、なお東へ東へとかじを取って、やがて摂津せっつ浪速なみはやの海を乗り切って、河内国かわちのくにの、青雲あをぐも白肩津しらかたのつという浜へ着きました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
ほゝは、山深きあたりの高き梢に塵寰ちりのよの汚れ知らず顔して、たゞ青雲あをぐもを見て嘯き立てる、気高さたとへんかた無し。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
まつかしはは奥ふかくしげりあひて、二一青雲あをぐも軽靡たなびく日すら小雨こさめそぼふるがごとし。二二ちごだけといふけはしきみねうしろそばだちて、千じん谷底たにそこより雲霧くもきりおひのぼれば、咫尺まのあたりをも鬱俋おぼつかなきここちせらる。
北山きたやまにつらなるくも青雲あをぐも星離ほしさかりゆきつきさかりて 〔巻二・一六一〕 持統天皇
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
青雲あをぐもを高吹く風に声ありて讃じたまひし恋にやはあらぬ
恋衣 (新字旧仮名) / 山川登美子増田雅子与謝野晶子(著)
この青雲あをぐもの帝王も、足どりふらゝ、拙くも
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
青雲あをぐも白肩しらかた、その津に
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かの青雲あをぐもいななきて
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
青雲あをぐも白肩しらかた、その津に
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
茴香うゐきやう、愛の女神めがみ青雲あをぐもの髮。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
青雲あをぐものそぎ立つきはみ
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
青雲あをぐものそぎ立つきはみ
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
青雲あをぐもやそのそぎたち
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
青雲あをぐもやそのそぎたち
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
青雲あをぐもの上に古く
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)