雜言ざふごん)” の例文
新字:雑言
彼等かれら平生へいぜいでもさうであるのにさけため幾分いくぶんでも興奮こうふんしてるので、各自かくじくちからさらくにへぬ雜言ざふごんされた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
め命が大事と思はば村井が門も通るなと雜言ざふごんにもふらしける程に追々おひ/\全治ぜんぢ病人迄びやうにんまでも皆轉藥てんやくをなしたれ一人みやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
まして今は將軍家のおそばに召されて、若狹の局とも名乘る身に、一應の會釋もせで無禮の雜言ざふごんは、鎌倉武士といふにも似ぬ、さりとは作法をわきまへぬ者なう。
修禅寺物語 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
かさぬのみか種々さま/″\の惡口雜言ざふごんを云れ腹立紛はらたちまぎれにのゝしり散し愛想盡あいそづかして立出しが外に便るべき先なければ如何はせんと思案しあんしながら歸る道にてにはか胸騷むなさわするゆゑ不※ふと心付是迄遂に夜に入て家を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)