“陰暦”の読み方と例文
読み方割合
いんれき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寛文かんぶん十年陰暦いんれき十月の末、喜三郎は独り蘭袋に辞して、故郷熊本へ帰る旅程にのぼった。彼の振分ふりわけの行李こうりの中には、求馬もとめ左近さこん甚太夫じんだゆうの三人の遺髪がはいっていた。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
先刻せんこく見送みおくられた吾等われらいま彼等かれらこのふねよりおくいださんと、わたくし右手めて少年せうねんみちびき、流石さすが悄然せうぜんたる春枝夫人はるえふじんたすけて甲板かんぱんると、今宵こよひ陰暦いんれき十三深碧しんぺきそらには一ぺんくももなく
それから十日ばかり、やがて陰暦いんれきの十月も近からうといふ、秋らしい日の晝頃