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配當
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はいたう
尋ね出し
紀念なりとて渡し
呉よ又百兩は汝が路用に
遣はし殘り二百兩は下人共へ
配當すべし其外の品は一切手を
安之助は
當分の
間、
僅かな
月給と、
此五千
圓に
對する
利益配當とで
暮らさなければならないのださうである。
廻りて妹お花に
遣し
呉よ又百兩は右の路用として汝に
遣すなり殘りの二百兩は汝を始め下人共一統に遣さん
間配當すべし此旨我
遺言なりと役人中へ申達し
麁忽なき樣に致すべしと云を
「
其配當だつて、まだ
何うなるか
分りやしないんでさあね。
旨く
行つた
所で、一
割か一
割五
分位なものでせうし、
又一つ
間違へば
丸で
烟にならないとも
限らないんですから」と
叔母が
付け
加へた。