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追駆
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おつか
ふりがな文庫
“
追駆
(
おつか
)” の例文
だけど私、
過日
(
こなひだ
)
でモウ皆に笑はれて、
懲々
(
こりごり
)
してるんですもの。ぢや
施
(
か
)
けて下さいつて、欺して逃げて来たもんだから、野村さんに
追駆
(
おつか
)
けられたのよ。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
男
(
をとこ
)
は、
女
(
をんな
)
の
魂
(
たましひ
)
が
時鳥
(
ほとゝぎす
)
に
成
(
な
)
つた
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
て、
白
(
しろ
)
い
毛布
(
けつと
)
で
包
(
つゝ
)
んで
取
(
と
)
らうと
血眼
(
ちまなこ
)
で
追駆
(
おつか
)
け
回
(
まは
)
さう……
寐惚面
(
ねぼけづら
)
見
(
み
)
るやうだ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『莫迦な。』目賀田はそれを
追駆
(
おつか
)
けるやうに又手を挙げた。『
貴方
(
あんた
)
ぢやあるまいし。……若しや袂に入れたかと思つて袂を探したが、袂にもない。——』
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
と
四辺
(
あたり
)
憚からぬ澄んだ声が響いて、色
褪
(
あ
)
せた紫の袴を
靡
(
なび
)
かせ乍ら、一人の女が
急足
(
いそぎあし
)
に
追駆
(
おつか
)
けて来た。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
智恵子は
一歩
(
ひとあし
)
毎に顔が益々
上気
(
のぼせ
)
て来る様に感じた。何がなしに、吉野と昌作が
背後
(
うしろ
)
から
急足
(
いそぎあし
)
で
追駆
(
おつか
)
けて来る様な気がする。それが、
一歩
(
ひとあし
)
々々に近づいて来る……………
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
川底の石は滑かに、流は
迅
(
はや
)
い。岸の智恵子が
俄
(
には
)
かの驚きに
女児
(
こども
)
らの泣騒ぐも構はずハラ/\してる
間
(
うち
)
に、吉野は危き足を踏しめて十二三間も夜川の瀬を
追駆
(
おつか
)
けた。波がザブ/\と腰を洗つた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
追
常用漢字
小3
部首:⾡
9画
駆
常用漢字
中学
部首:⾺
14画
“追”で始まる語句
追
追従
追々
追剥
追分
追掛
追手
追憶
追付
追駈