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辿着
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たどりつ
ふりがな文庫
“
辿着
(
たどりつ
)” の例文
気絶した母を抱いたまま
泥濘
(
ぬかるみ
)
に何度も足を取られながら、ただ死力を尽して走りに走った敦夫は、ようやくの事で村田の家へ
辿着
(
たどりつ
)
くと
殺生谷の鬼火
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
一間ばかりの所を一朝かかって
居去
(
いざ
)
って、
旧
(
もと
)
の処へ
辛
(
かろ
)
うじて
辿着
(
たどりつ
)
きは着いたが、さて新鮮の空気を呼吸し得たは束の間
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
漸
(
やっ
)
と
茶店
(
ちゃや
)
に
辿着
(
たどりつ
)
くと、其の駕籠は
軒下
(
のきした
)
に建つて居たが、沢の腰を掛けた時、白い
毛布
(
けっと
)
に包まつた病人らしい
漢
(
おとこ
)
を乗せたが、ゆらりと
上
(
あが
)
つて、すた/\行く……
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
宮は
鳩羽鼠
(
はとばねずみ
)
の
頭巾
(
ずきん
)
を
被
(
かぶ
)
りて、
濃浅黄地
(
こいあさぎぢ
)
に白く
中形
(
ちゆうがた
)
模様ある毛織のシォールを
絡
(
まと
)
ひ、学生は焦茶の
外套
(
オバコオト
)
を着たるが、身を
窄
(
すぼ
)
めて吹来る
凩
(
こがらし
)
を
遣過
(
やりすご
)
しつつ、遅れし宮の
辿着
(
たどりつ
)
くを待ちて言出せり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
途次
(
みちすがら
)
、
彼
(
か
)
の
世
(
よ
)
に
聞
(
きこ
)
えた
鬼門關
(
きもんくわん
)
を
過
(
す
)
ぎようとして、
不案内
(
ふあんない
)
の
道
(
みち
)
に
踏迷
(
ふみまよ
)
つて、
漸
(
やつ
)
と
辿着
(
たどりつ
)
いたのが
此
(
こ
)
の
古廟
(
こべう
)
で、べろんと
額
(
ひたひ
)
の
禿
(
は
)
げた
大王
(
だいわう
)
が、
正面
(
しやうめん
)
に
口
(
くち
)
を
赫
(
くわつ
)
と
開
(
あ
)
けてござる、うら
枯
(
が
)
れ
野
(
の
)
に
唯
(
たゞ
)
一
(
ひと
)
つ
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
辿
漢検準1級
部首:⾡
7画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“辿”で始まる語句
辿
辿々