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蹴落
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けお
ふりがな文庫
“
蹴落
(
けお
)” の例文
熱の
輻射
(
ふくしゃ
)
も無線電信の電波も一つの連続系の部分になってしまって光という言葉の無意味なために今では輻射線という言葉に
蹴落
(
けお
)
とされてしまったのである。
物理学と感覚
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「だまれ、青二
才
(
さい
)
、
汝
(
なんじ
)
らごとき者の手にかかる呂宋兵衛ではない。うかと、わが身にちかよると、このいただきから
蹴落
(
けお
)
として、
木
(
こ
)
ッ
葉
(
ぱ
)
微塵
(
みじん
)
にしてくれるぞ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
根占
(
ねじめ
)
の花に
蹴落
(
けお
)
されて色の無さよ、と
怪
(
あやし
)
んで聞くと、芸も
容色
(
きりょう
)
も
立優
(
たちまさ
)
った朝顔だけれど、——名はお君という——その
妓
(
こ
)
は熊野を
踊
(
おど
)
ると、後できっと
煩
(
わず
)
らうとの事。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
どこからともなく不意に襲って来る不安は葉子を底知れぬ
悒鬱
(
ゆううつ
)
の沼に
蹴落
(
けお
)
とした。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
たなの
上
(
うえ
)
に
載
(
の
)
せてあった、
古
(
ふる
)
いつぼや、また
汚
(
よご
)
れたおもちゃなどは、
新
(
あたら
)
しくきたお
人形
(
にんぎょう
)
に、
蹴落
(
けお
)
とされたように、たなから
取
(
と
)
りのぞかれてしまって、
立
(
た
)
ち
姿
(
すがた
)
の
美
(
うつく
)
しいお
人形
(
にんぎょう
)
だけが、ひとり
三つのお人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
鼠の
蹴落
(
けお
)
とした
荒神松
(
こうじんまつ
)
が
泥竈
(
へっつい
)
の肩に乗っている。器用には見えてやはり男の台所だった。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蹴
常用漢字
中学
部首:⾜
19画
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
“蹴”で始まる語句
蹴
蹴出
蹴飛
蹴上
蹴鞠
蹴散
蹴立
蹴込
蹴倒
蹴返