“けお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
気圧49.1%
気押21.1%
蹴落10.5%
消圧5.3%
毛織3.5%
氣壓3.5%
被圧1.8%
蹴折1.8%
蹴押1.8%
蹴起1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
皆も其後、二階や三階から変に気圧けおされるようなあんな家へは、次第に足が向かなくなってしまったんだ。云ってみりゃあ遊牧の群だね
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
初めは、つまみ出しそうな権まくだったが、彼が、毅然として、小次郎将門だと告げると、さすがに気押けおされた気味で、ことばも改めだした。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「だまれ、青二さいなんじらごとき者の手にかかる呂宋兵衛ではない。うかと、わが身にちかよると、このいただきから蹴落けおとして、微塵みじんにしてくれるぞ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
競立きそいたった馬のひづめの音、サーベルの響、がやがやという話声に嗄声しゃがれごえ消圧けおされて——やれやれ聞えぬと見える。
老人のなさけはそれだけではなかった。かれはわたしに水色ビロードの上着と、毛織けおりのズボンと、フェルトぼうしまで買ってくれた。かれのやくそくしただけの品はのこらずそろった。
華美な衣裳が近所の人々を驚かしたばかりでなく、人が違つたやうに容貌が優れて位がついたために、見る人々は氣壓けおされた。蔭口を利く力もなくなつた。
玉の輿 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
いよ/\以て心細くなったという奴が、みんなその陰気なけしきに被圧けおされて口をきゝません。——さすがの三浦君でも無駄をいいません。
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
日来ひごろ附き奉りたりつる梵士后を盗み奉りて逃れ侍りつるを、大王還りたもうまでと思いて防ぎ侍りつれども、梵士竜王の姿を現じてこの羽を蹴折けおりたりといいてついに死門に入りぬ。
更に或る時は、人がよく実際の河流で観察し得るように、中流に近い水の速力の為めに蹴押けおされて逆流することさえある。かかる時に私は不幸だ。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
三匹の馬は黒土を蹴起けおこしながら駆けだした。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)