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賊等
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ぞくら
棺の
前に
銀樽一個。
兇賊等爭つてこれを
飮むに、
甘く
芳しきこと
人界を
絶す。
錦綵寶珠、
賊等やがて
意のまゝに
取出だしぬ。さて
見るに、
玉女が
左の
手のくすり
指に
小さき
玉の
鐶を
嵌めたり。
賊等競うてこれを
發く。
方一丈ばかり
掘るに、
地中深き
處四個の
房閣ありけり。
唯見る
東の
房には、
弓繒槍戟を
持ちたる
人形あり。
南の
房には、
繒綵錦綺堆し。
牌ありて
曰く
周夷王所賜錦三百端と。