トップ
>
貞徳
>
ていとく
ふりがな文庫
“
貞徳
(
ていとく
)” の例文
或時長頭丸即ち
貞徳
(
ていとく
)
が公を
訪
(
と
)
うた時、公は
閑栖
(
かんせい
)
の
韵事
(
いんじ
)
であるが、
和
(
やわ
)
らかな日のさす庭に出て、
唐松
(
からまつ
)
の
実生
(
みばえ
)
を
釣瓶
(
つるべ
)
に手ずから植えていた。
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
その宗祇時代から芭蕉に至るまでの間には
宗鑑
(
そうかん
)
、
守武
(
もりたけ
)
、
貞徳
(
ていとく
)
、
宗因
(
そういん
)
等の時代を経ているのである。また芭蕉以後
蕪村
(
ぶそん
)
、
一茶
(
いっさ
)
、子規を経て今日に至る。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
集とは其
風体
(
ふうたい
)
の句々をえらび、我風体と云ふことを知らするまで也。我俳諧撰集の心なし。しかしながら
貞徳
(
ていとく
)
以来其人々の風体ありて、
宗因
(
そういん
)
まで俳諧を
唱
(
となへ
)
来れり。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
貞徳
(
ていとく
)
の門流は京都を本山とし、古式の風雅を尊重して止まなかった故に、いわゆる
賤山
(
しずやま
)
がつの生活の風景までは映写していないが、それでもまだ事物の名目形態
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
猿楽
(
さるがく
)
狂言からも、また
貞徳
(
ていとく
)
の「独吟百韻」からも、富士
詣
(
もうで
)
の群衆のざわめきは、手に取るように聞えるが、それらの参詣者は、皆この村山口を取ったものであるらしい。
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
▼ もっと見る
その師
貞徳
(
ていとく
)
の句にも見え近くは『仮名字例』(延宝四年印本)に「おいかけ、緌、冠具。俗ナベトリというとあり、今は老懸を知らざる者なく、厨の鍋受は見ざる人多かるべし」
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
さればこそ誹諧は
栗
(
くり
)
の
本
(
もと
)
を迷い出て談林の林をさまよい帰するところを知らなかった。芭蕉も
貞徳
(
ていとく
)
の
涎
(
よだれ
)
をなむるにあきたらず一度はこの林に分け入ってこのなぞの正体を捜して歩いた。
俳諧の本質的概論
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
第一は
貞徳
(
ていとく
)
時代でありますが、これは貞徳が已に京にいた位であるし、
殊
(
こと
)
にこの頃はまだ江戸草創の際で、東武ではなかなか文学などいう優長な事をやって居る余地がなかったのですから
俳句上の京と江戸
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
等の例を掲げたり、
生白庵行風
(
せいはくあんゆきかぜ
)
が『
古今夷曲集
(
ここんいきょくしゅう
)
』を見れば
宗鑑
(
そうかん
)
貞徳
(
ていとく
)
ら古俳人として名ありしものの狂歌を載せて作例となせるもの多し。いづれも両者
甚
(
はなはだ
)
相近きを知らしむるものならざらんや。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
一、俳句に
貞徳
(
ていとく
)
風あり、
檀林
(
だんりん
)
風あり、
芭蕉
(
ばしょう
)
風あり、
其角
(
きかく
)
風あり、
美濃
(
みの
)
風あり、
伊丹
(
いたみ
)
風あり、
蕪村
(
ぶそん
)
風あり、
暁台
(
きょうたい
)
風あり、
一茶
(
いっさ
)
風あり、
乙二
(
おつに
)
風あり、
蒼虬
(
そうきゅう
)
風あり、しかれどもこれ歴史上の結果なり。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
貞
常用漢字
中学
部首:⾙
9画
徳
常用漢字
小4
部首:⼻
14画
“貞”で始まる語句
貞
貞操
貞享
貞奴
貞観
貞淑
貞任
貞光
貞女
貞節