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託宣
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たくせん
ふりがな文庫
“
託宣
(
たくせん
)” の例文
と、ご
託宣
(
たくせん
)
の出たからには、痛い思いぐらいはあっても、
生命
(
いのち
)
にはかかわるまい。——そう考えて吉次は眼を閉じていた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(お玉が池の
辺
(
あたり
)
開け住みうかりければやといふ。)親は寿を、子は福をさづけんと
託宣
(
たくせん
)
ありしよりその名ありとなん。
江戸の玩具
(新字旧仮名)
/
淡島寒月
(著)
すると意外にも、ここにいる、
櫛名田姫
(
くしなだひめ
)
と云う一人娘を、
高志
(
こし
)
の
大蛇
(
おろち
)
の
犠
(
いけにえ
)
にしなければ、部落全体が
一月
(
ひとつき
)
の内に、死に絶えるであろうと云う
託宣
(
たくせん
)
があった。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
父上
(
ちゝうへ
)
なくならば
親代
(
おやがは
)
りの
我
(
わ
)
れ、
兄上
(
あにうへ
)
と
捧
(
さゝ
)
げて
竈
(
かまど
)
の
神
(
かみ
)
の
松
(
まつ
)
一
本
(
ぽん
)
も
我
(
わ
)
が
託宣
(
たくせん
)
を
聞
(
き
)
く
心
(
こゝろ
)
ならば、いかにもいかにも
別戸
(
べつこ
)
の
御主人
(
ごしゆじん
)
に
成
(
な
)
りて、
此家
(
このや
)
の
爲
(
ため
)
には
働
(
はたら
)
かぬが
勝手
(
かつて
)
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
と、
破
(
わ
)
れ
鐘
(
がね
)
のような声でこうご
託宣
(
たくせん
)
をくだしたのである。そして彼は広間の法廷に出て、壇の中央にある知事席に腰をすえ、大真面目で、
槐
(
えんじゅ
)
の
笏
(
しゃく
)
を胸のまえに構え込んだ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
こうなると話にも
尾鰭
(
おひれ
)
がついて、やれあすこの
稚児
(
ちご
)
にも竜が
憑
(
つ
)
いて歌を詠んだの、やれここの
巫女
(
かんなぎ
)
にも竜が現れて
託宣
(
たくせん
)
をしたのと、まるでその猿沢の池の竜が今にもあの水の上へ
竜
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「——おい、店のおやじ、途中から使いは出してあるが、やがてほどなく、牢城営の
管営
(
かんえい
)
(奉行)と
差撥
(
さはつ
)
(牢番長)がこれへ見えるんだ。そしたら、後の客は、入れてはならんぞ。店は買切りにしてやるからな」というご
託宣
(
たくせん
)
。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
神の
託宣
(
たくせん
)
を告げたものである。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「また、弟さんのご
託宣
(
たくせん
)
かえ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“託宣”の意味
《名詞》
託 宣 (たくせん)
神仏のお告げ。
(出典:Wiktionary)
託
常用漢字
中学
部首:⾔
10画
宣
常用漢字
小6
部首:⼧
9画
“託”で始まる語句
託
託児所
託言
託女
託摩
託磨
託馬野
託磨之親
託間美作