“差撥”の読み方と例文
読み方割合
さはつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
牢城の管営かんえい(獄営奉行)、また差撥さはつ(牢番頭)などへ宛てて、それぞれ添書てんしょを書いた上、大銀たいぎん二十五両二ふうをも、あわせ贈って
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
差撥さはつは彼をらっして、途方もなく広い刑務区域をぐんぐん歩いていき、やがて閻魔えんま大王のまつってある古い一堂を指さした。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
差撥さはつの部下らしい巡邏じゅんらが、小屋の隙間から内を覗いていった。その跫音も、吹雪の吠えにすぐ掻き消え、小屋の灯はまたすぐもとの寂寞せきばくに返ってゆく。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)