“言辭(ことば)” の例文
新字:言辞
「俺(お)れがよ心(こゝろ)はこうなれど、怒(おこ)るまえぞえ見棄(みす)てまえ、互(たがひ)に顏(かほ)も合(あは)せたら、言辭(ことば)も掛(か)けてくだされよう……」巫女(くちよせ)は時々(とき/″\)調子(てうし)を張(は)り上(あ)げていつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「さうでござんすね」勘次(かんじ)はぐつたりと俛首(うなだ)れて言辭(ことば)の尻(しり)が聞(き)きとれぬ程(ほど)であつた。深(ふか)い憂(うれひ)が顏面(かほ)の皺(しわ)に強(つよ)く刻(きざ)んだ。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
巫女(くちよせ)はかなりの婆(ばあ)さんであつたので、白粉(おしろい)つけた瞽女等(ごぜら)に向(むか)つて揶揄(からか)ふ樣(やう)な言辭(ことば)は彼等(かれら)の間(あひだ)には發(はつ)せられなかつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)