視察しさつ)” の例文
「おまえはまだ小さい、空にあがるだけではなにもならないのだ、敵状てきじょう視察しさつすることができないと、なにもならない」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
東京とうきやうへば淺草あさくさのやうなところだと、かねいて大須おほす觀音くわんおんまうでて、表門おもてもんからかへればいのを、風俗ふうぞく視察しさつのためだ、とうらへまはつたのが過失あやまちで。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おい、兄弟きょうだい、もうよくはなしがわかった。おれたちは、みんな人間にんげん仕打しうちにたいして不平ふへいをもっているのだ。しかし、まだ、これを子細しさい視察しさつしてきたものがない。
あらしの前の木と鳥の会話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
この青年のほうは鉱山の視察しさつをとげて、国にたんとみやげ話を持って帰って、かれがいまツルイエールの鉱山でしめている重い位置いちにいっそうのはくをつけようというのであったし
... がらん/\とけてくのは、號外がうぐわいではなささうだが、なんだい。」ばあさんが「あれは、ナアモ、藝妓衆げいこしゆ線香せんかうらせでナアモ。」そろ/\風俗ふうぞく視察しさつにおよんで
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この朝、ゴルドンと富士男は、ニュージーランド川をわたって視察しさつにいった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「それは、いいところにがついたものだ。さっそく、視察しさつに、だれか、やったらいい。おまえさんには、だれがいいか、こころあたりはありませんか。」と、たかは、ひのきのにたずねました。
あらしの前の木と鳥の会話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
なにしろ、中京ちうきやう殖産工業しよくさんこうげふから、名所めいしよ名物めいぶつ花柳界くわりうかい一般いつぱん芝居しばゐ寄席よせ興行こうぎやうものの状態じやうたい視察しさつ
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)