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落涙
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らくるい
ふりがな文庫
“
落涙
(
らくるい
)” の例文
私は
畏
(
かしこま
)
って聞き果てると、膝に手をついたッきりどうしても顔を上げてそこな
男女
(
ふたり
)
を見ることが出来ぬ、何か胸がキヤキヤして、はらはらと
落涙
(
らくるい
)
した。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
忽ち其墓の前に
名刺
(
めいし
)
を置いて
落涙
(
らくるい
)
する一
青年
(
せいねん
)
士官
(
しかん
)
の
姿
(
すがた
)
が現われる。それは
寄生木
(
やどりぎ
)
の
原著者
(
げんちょしゃ
)
である。あゝ其青年士官——彼自身
最早
(
もう
)
故山の墓になって居るのだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
殿様がお承知の上孝助殿を
聟
(
むこ
)
にとる事に極って、
明日
(
あす
)
は殿様お立合の上で結納
取交
(
とりかわ
)
せになると云いますと、娘は
落涙
(
らくるい
)
をして悦びました、と云うと浮気の様ですが、そうではない
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
伊那丸がハラハラと
落涙
(
らくるい
)
するようすを見て
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
兄は悲しげにハラハラと
落涙
(
らくるい
)
した。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
採って
前髪
(
まえがみ
)
に
押頂
(
おしいただ
)
いた時、私の
頭
(
つむり
)
を
撫
(
な
)
でながら、
余
(
あまり
)
の
嬉
(
うれ
)
しさ、娘ははらはらと
落涙
(
らくるい
)
して、もう死ぬまで、この心を忘れてはなりませんと、私の
頭
(
つむり
)
に
挿
(
さ
)
させようとしましたけれども
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と云いさしてハラ/\と
落涙
(
らくるい
)
を致しますから、飯島平左衞門様も目をしばたゝき
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と言いかけて、無邪気に、
握拳
(
にぎりこぶし
)
で目を
圧
(
おさ
)
えて、
渠
(
かれ
)
は
落涙
(
らくるい
)
したのである。
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
石の下へお這入りなすったかと存じましたら胸が痛くなりまして、嫌な心持で、又
家
(
うち
)
へ帰って貴方がたのお顔を見ると、胸が
裂
(
さ
)
ける様な心持、仏間に向って
御回向
(
ごえこう
)
致しますると
落涙
(
らくるい
)
するばかりで
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
御懇
(
ごこん
)
の御意で喜一郎富彌は
落涙
(
らくるい
)
致しました。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“落涙”の意味
《名詞》
落涙(らくるい)
涙を落とすこと。涙を流すこと。
(出典:Wiktionary)
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
涙
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
“落”で始まる語句
落
落胆
落着
落魄
落葉松
落人
落葉
落籍
落付
落語家