“色目”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いろめ85.7%
あやめ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
刑台に据えられた花世の着ている浮線織赤色唐衣からぎぬは、最後の日のためにわざわざ織らせたのだというが、舞いたつような色目いろめのなかにも、十六歳の少女の心の乱れが
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
新潮二月号所載藤森淳三ふじもりじゆんざう氏の文(宇野浩二うのかうじ氏の作と人とに関する)によれば、宇野氏は当初軽蔑してゐた里見弴さとみとん氏や芥川龍之介あくたがはりゆうのすけに、色目いろめを使ふやうになつたさうである。
解嘲 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その頃、もうお互いの面には払暁ふつぎょうの薄明りが見られていた。たしかに夜は白みかけているのだ。しかしいよいよ深い朝霧に物の色目あやめ識分みわけられない。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)