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背後姿
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うしろすがた
ふりがな文庫
“
背後姿
(
うしろすがた
)” の例文
脚
(
あし
)
の長いおやじに似た秋彦は、また、
鄭重
(
ていちょう
)
に頭を下げた。民さんと村さんは用件の話が済むと、したしい
背後姿
(
うしろすがた
)
を見せて
戻
(
もど
)
って行った。
生涯の垣根
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
その
三品
(
みしな
)
を新聞紙に包んで押収した係官の一行の
背後姿
(
うしろすがた
)
を、区長も、青年も土のように血の気を
喪
(
うしな
)
ったまま見送っていた。
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
謙作は
背後姿
(
うしろすがた
)
も
好
(
よ
)
かったが、
好
(
い
)
い女だなと思ってちょっとその
容貌
(
きりょう
)
に引きつけられた。と、洋服の男が顔をあげた。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
肩
(
かた
)
を
細
(
ほそ
)
く、
片袖
(
かたそで
)
をなよ/\と
胸
(
むね
)
につけた、
風通
(
かぜとほ
)
しの
南
(
みなみ
)
へ
背
(
せ
)
を
向
(
む
)
けた
背後姿
(
うしろすがた
)
の、
腰
(
こし
)
のあたりまで
仄
(
ほのか
)
に
見
(
み
)
える、
敷居
(
しきゐ
)
に
掛
(
か
)
けた
半身
(
はんしん
)
で
帶
(
おび
)
と
髮
(
かみ
)
のみ
艷
(
あで
)
やかに
黒
(
くろ
)
い。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「よし、いい」
丹前
(
たんぜん
)
は気が
注
(
つ
)
いたように揉あげの
背後姿
(
うしろすがた
)
へ眼をやった。「大丈夫だ、うんと飲みな」
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
右のむこうの隅には濃い髪を
束髪
(
そくはつ
)
にした女が
錦紗
(
きんしゃ
)
らしい
羽織
(
はおり
)
の
背後姿
(
うしろすがた
)
を見せて、前向きに腰をかけていたが、その束髪に
挿
(
さ
)
した
櫛
(
くし
)
の玉が蛇の眼のように暗い中にちろちろと光って見えた。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
背
常用漢字
小6
部首:⾁
9画
後
常用漢字
小2
部首:⼻
9画
姿
常用漢字
小6
部首:⼥
9画
“背後”で始まる語句
背後
背後向
背後手
背後袈裟
背後楯
背後状
背後影
背後態
背後抱
背後指