あやか)” の例文
「これはね、昨日きのうある人の銀婚式に呼ばれて、もらって来たのだから、すこぶるおめでたいのです。あなたも一切ぐらいあやかってもいいでしょう」
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
来会者にはこの瑞兆にあやかるように洩れなく「鶴の子石鹸」を贈呈するほか、夕陽新聞の半額購読券を配布する。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
つまり勇気にあやかりたいのだ。親爺は門を跨いで出ると遠くも行かぬうちに「早く食べてしまいましょう」と小声で言った。アニキは合点した。さてはお前が元なんだ。
狂人日記 (新字新仮名) / 魯迅(著)
「そなたも父にあやからずばなるまい」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これはね、昨日きのふあるひと銀婚式ぎんこんしきばれて、もらつてたのだから、すこぶる御目出度おめでたいのです。貴方あなた一切ひときれぐらゐあやかつてもいでせう
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
主人しゆじんあやかりたいもとに、甘垂あまたるい金玉糖きんぎよくたう幾切いくきれ頬張ほゝばつた。これはさけみ、ちやみ、めし菓子くわしへるやう出來できた、重寶ちようはう健康けんかうをとこであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
だから一切ひときれぐらゐあやかつて必要ひつえうもあるでせう
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)