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耳朶
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みゝたぼ
ふりがな文庫
“
耳朶
(
みゝたぼ
)” の例文
凍傷で足の
趾
(
ゆび
)
が腐って落ちた者がある。上唇を弾丸で横にかすり取られた者がある。頭に十文字に繃帯をして片方のちぎれかけた
耳朶
(
みゝたぼ
)
をとめている者がある。
氷河
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
カッと
逆上
(
のぼ
)
せて
耳朶
(
みゝたぼ
)
が火の如くカッと
真紅
(
まっか
)
になり、
何
(
なん
)
となく間が悪くなりましたから、はたと障子をしめきり、
裡
(
うち
)
へ入ったが、障子の内では男の顔が見られないから
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お粂は
掻卷
(
かいまき
)
を抱くやうに、枕に顏を埋めるのでした。首筋が伸びて、
鬢
(
びん
)
から
髱
(
たぼ
)
への、線の美しさ。
生
(
は
)
え際が青くて、桃色の
耳朶
(
みゝたぼ
)
、これはまことに非凡の可愛らしさです。
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
右から来る矢をカワすべく
頸
(
くび
)
を左へ
捻
(
ね
)
じた途端に、矢は顔の右半面をさっとかすって、そこに
凸出
(
とっしゅつ
)
していた肉片の幾分と軟骨とを、———つまり、彼の右の
耳朶
(
みゝたぼ
)
を、———
浚
(
さら
)
って行った。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
薄紅
(
ときいろ
)
の
撫子
(
なでしこ
)
と、
藤紫
(
ふじむらさき
)
の
小菊
(
こぎく
)
が
微
(
かすか
)
に
彩
(
いろ
)
めく、
其
(
そ
)
の
友染
(
いうぜん
)
を
密
(
そつ
)
と
辿
(
たど
)
ると、
掻上
(
かきあ
)
げた
黒髪
(
くろかみ
)
の
毛筋
(
けすぢ
)
を
透
(
す
)
いて、ちらりと
耳朶
(
みゝたぼ
)
と、
而
(
さう
)
して
白々
(
しろ/″\
)
とある
頸脚
(
えりあし
)
が、すつと
寝
(
ね
)
て、
其
(
そ
)
の
薄化粧
(
うすげしやう
)
した、きめの
細
(
こま
)
かなのさへ
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
右の耳にいたし候へと
被仰候得者
(
おほせられさふらへば
)
、
忝
(
かたじけな
)
くも松雪院様雪の如き御手を以て愚老が右の
耳朶
(
みゝたぼ
)
をお持ちなされ、暫く首の
態
(
てい
)
をお改め
被遊
(
あそばされ
)
、鼻声にて低くお笑ひ
被成
(
なされ
)
候、瑞雲院様傍より御覧なされ
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
傷は喉笛の側に深々と始まつて、左
耳朶
(
みゝたぼ
)
の下に深く
終
(
をは
)
つて居ります。
銭形平次捕物控:304 嫁の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“耳朶”の意味
《名詞》
耳 朶(ジダ、みみたぶ)
みみたぶ。
(出典:Wiktionary)
“耳朶(耳たぶ)”の解説
耳たぶ(みみたぶ)は外耳の構成要素で耳殻の下部に垂れ下がった柔らかい肉のこと。耳朶(じだ)、耳垂(じすい)、耳たぼ(みみたぼ)とも言う。
(出典:Wikipedia)
耳
常用漢字
小1
部首:⽿
6画
朶
漢検1級
部首:⽊
6画
“耳朶”で始まる語句
耳朶色