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義妹
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いもうと
ふりがな文庫
“
義妹
(
いもうと
)” の例文
「で、あの、なんですの……」と、その時、
寝棚
(
レジャンカ
)
のうへにあぐらをかいて坐つてゐた、くだんの村長の
義妹
(
いもうと
)
だと称する女が口を出した。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:05 五月の夜(または水死女)
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
この人は、母の
義妹
(
いもうと
)
、すなわち、自分には義理の叔母だ。高氏は、身内の中に、かかる人もいたかと、いまさらの如く見直した。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ある日
坂本
(
さかもと
)
に昼火事があって、藤木さんは
義妹
(
いもうと
)
の一人子を肩にして見物していたが、火勢が盛んなので義妹にも見せたくなって呼びにかえった。
旧聞日本橋:12 チンコッきり
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「何なら定吉の方を貰っておもらい申したいっていうこンだで……。」と、母親は、
赧
(
あか
)
らんだような顔をしながら、
莨
(
たばこ
)
を吸い着けて
義妹
(
いもうと
)
に渡した。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
わざわざ
仏蘭西
(
フランス
)
にいる
義妹
(
いもうと
)
に注文して、むずかしい名のつく、
頗
(
すこぶ
)
る高価な織物を取寄せて、それを四五人で裁って、帯に仕立てて着てみたり何かする。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
一年振りに帰って来た我家の中でこれも同じく一種の変態性慾に
囚
(
とら
)
われている処女……
義妹
(
いもうと
)
の
芬氏
(
ふんし
)
に引っかけられて美事な
背負
(
しょ
)
い投げを一本喰わされると
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
……常子は
義妹
(
いもうと
)
を心から愛してゐた。それは自身の結婚の経験はもう過ぎた婦人の持つ、独特の愛情だつた。
朧夜
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
「
義妹
(
いもうと
)
の話ですけれど、
義母
(
はゝ
)
はもう知つてるさうでございますわ。別に大して問題にもしてゐない様子ですの。結局、義妹と二人つきりの生活の方が
暢気
(
のんき
)
でいい、なんて申してますんですつて……」
荒天吉日
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
はあて? 往来で
義妹
(
いもうと
)
の声がしたやうぢやが……。馬鹿者どもめ、つけあがりをつて、わしを同輩かなんぞのやうに思つてけつかるのぢや。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:05 五月の夜(または水死女)
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
わざ/\
仏蘭西
(
ふらんす
)
にゐる
義妹
(
いもうと
)
に注文して、六づかしい名のつく、頗る高価な
織物
(
おりもの
)
を取寄せて、それを四五人で
裁
(
た
)
つて、帯に仕立てゝ
着
(
き
)
て見たり
何
(
なに
)
かする。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それと、
義母
(
はは
)
や
義妹
(
いもうと
)
たちに対する父の
苦衷
(
くちゅう
)
もある。もっと、大きな理由には、目代の山木判官とは、当然、不和になり、ひいては何かと、うるさい
風聞
(
うわさ
)
が京都へ伝わるであろう。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
T子の姉婿のGという京染
悉皆屋
(
しっかいや
)
が、仕様のないニヤケ男の
好色
(
すけべい
)
野郎で、婿入りをすると間もなく、
義妹
(
いもうと
)
のT子に云い寄りはじめて、恐ろしく
執拗
(
しつこ
)
いので困っている矢先だったから
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
障子の外から、
義妹
(
いもうと
)
の声で
荒天吉日
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
灯りが取りよせられて、戸が開かれた——と、村長は眼の前に自分の
義妹
(
いもうと
)
の姿を見て、驚ろきのあまり、あつと呻いた。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:05 五月の夜(または水死女)
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
父を同じゅうする姉以上、藤吉郎が心をつかったのは異父弟の小竹と末の
義妹
(
いもうと
)
だった。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
末の
義妹
(
いもうと
)
は——それはもっと後のことだが、家康へ
嫁
(
とつ
)
いで間もなく病死した。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それから義弟の
小竹
(
こちく
)
と、末の
義妹
(
いもうと
)
とであった。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(あれは
義妹
(
いもうと
)
ではあるまいよ)
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“義妹”の意味
《名詞》
義妹(ぎまい)
義理の妹。弟の妻、配偶者の妹、自分の親の再婚相手の子で自分より年下の女性、自分の親の養子(または養親の子)で自分より年下の女性、など。
(出典:Wiktionary)
義
常用漢字
小5
部首:⽺
13画
妹
常用漢字
小2
部首:⼥
8画
“義”で始まる語句
義
義兄
義理
義姉
義弟
義務
義父
義太夫
義母
義経