トップ
>
置床
>
おきどこ
ふりがな文庫
“
置床
(
おきどこ
)” の例文
「もう一人、
置床
(
おきどこ
)
の柱に小判が入つてゐる事を知つて居る者があつた筈だ。それを思ひ出しさへすれば、盜人はすぐ捕まる——が」
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
安手な
置床
(
おきどこ
)
のある二階の八畳で待っていると、主事と名乗ったさっきの男が、蒼白い肌の艶をみせた、四十三四の肥りかげんの中年の女を連れて入ってきて
雲の小径
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
お兄様がまだ若くて、陸軍へ出られて間もない明治十五年頃でしたろうか、千住の家で書斎にお使いの北向の
置床
(
おきどこ
)
に、
横物
(
よこもの
)
の小さい
幅
(
ふく
)
を懸けて眺めておられました。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
雨戸の
中
(
うち
)
は、相州西鎌倉
乱橋
(
みだればし
)
の
妙長寺
(
みょうちょうじ
)
という、
法華
(
ほっけ
)
宗の寺の、本堂に
隣
(
とな
)
った八畳の、横に長い
置床
(
おきどこ
)
の附いた座敷で、向って
左手
(
ゆんで
)
に、
葛籠
(
つづら
)
、
革鞄
(
かばん
)
などを置いた
際
(
きわ
)
に、
山科
(
やましな
)
という医学生が
星あかり
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
祖師像を描いたのを懸けてあるだけの——その
置床
(
おきどこ
)
の板へ、竹の節を据えた。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
杵屋お登久はべんべら物の
半纏
(
はんてん
)
の襟を揺り直しながら笑い顔をして半七をむかえた。彼女は松吉が裏口に忍んでいるのを知らないらしかった。半七は奥へ通されて、小さい
置床
(
おきどこ
)
の前に坐った。
半七捕物帳:08 帯取りの池
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
しました。でも、その繪圖面が、どんなに大事なものか、薄々は知つて居ましたので、私の部屋の
置床
(
おきどこ
)
の上へ置いて、直ぐ元の神棚へ行つて見ると——
銭形平次捕物控:062 城の絵図面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
雨戸
(
あまど
)
の
中
(
うち
)
は、
相州
(
さうしう
)
西鎌倉
(
にしかまくら
)
亂橋
(
みだればし
)
の
妙長寺
(
めうちやうじ
)
といふ、
法華宗
(
ほつけしう
)
の
寺
(
てら
)
の、
本堂
(
ほんだう
)
に
隣
(
とな
)
つた八
疊
(
でふ
)
の、
横
(
よこ
)
に
長
(
なが
)
い
置床
(
おきどこ
)
の
附
(
つ
)
いた
座敷
(
ざしき
)
で、
向
(
むか
)
つて
左手
(
ゆんで
)
に、
葛籠
(
つゞら
)
、
革鞄
(
かばん
)
などを
置
(
お
)
いた
際
(
きは
)
に、
山科
(
やましな
)
といふ
醫學生
(
いがくせい
)
が
星あかり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「竹筒は
置床
(
おきどこ
)
の柱のやうに見えました。誰もあんなものに千兩近い小判が入つてゐるとは思ひも寄りません」
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
置床
(
おきどこ
)
の端っこの
臍
(
へそ
)
へ立てて、上の
梁
(
はり
)
へはめ込んだんですから、七尺はありましたよ」
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「太い竹筒へ入れて、父さんの寝る三畳の
置床
(
おきどこ
)
の隅に掛けておきました」
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
置
常用漢字
小4
部首:⽹
13画
床
常用漢字
中学
部首:⼴
7画
“置”で始まる語句
置
置炬燵
置去
置土産
置文
置物
置屋
置処
置目
置毒