縁者えんじゃ)” の例文
縁者えんじゃ親類加勢し合って、歌声うたごえにぎやかに、東でもぽったん、西でもどったん、深夜しんやの眠を驚かして、夜の十二時頃から夕方までもく。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ロミオ 領主りゃうしゅには近親きんしんたる信友しんいうのマーキューシオーが俺故おれゆゑあのやうな重傷ふかでひ、おれはまたたゞ時程ときほど縁者えんじゃとなったあのチッバルトゆゑ汚名をめいけた。
思えば、名あるお武家さまを縁者えんじゃに持ちたいなどと大それた望みを起したお父つぁんやおっかさんがうらめしい。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
引合せてやる縁者えんじゃがあるとか、思い合う男に添わせてやるとかいうあてがあるならば、張合いがあるべきところだけれども、これを伯母のお滝に返してやろうか
『上西門院の内が怪しい。あそこには、かれの縁者えんじゃも仕えており、むかしなじみも少なくない』
それからこちらの世界せかいからの見舞者みまいては、だい一が、ははよりもきへ歿なくなったちち、つづいて祖父じじ祖母ばば肉身にくしん親類しんるい縁者えんじゃしたしいお友達ともだち、それからはは守護霊しゅごれい司配霊しはいれい産土うぶすな御神使おつかい
親類しんるい縁者えんじゃは遠出の出迎、村では村内少年音楽隊を先に立て、迎何々君之帰還なになにくんのきかんをむかうの旗押立てゝ、村界まで迎いに出かける。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)