つな)” の例文
旧字:
わたくしめはきちと申す不束ふつつかな田舎者、仕合しあわせに御縁の端につながりました上は何卒なにとぞ末長く御眼おめかけられて御不勝ごふしょうながら真実しんみの妹ともおぼしめされて下さりませと
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
此方こっちの三階はずーッと長くつながって、新座敷が玄関の上の正面に出来て居ますが、普請は中々上等で、永井喜八郎のうちの湯殿も綺麗で機械にて水を吹出して居ます。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
『潜確類書』に〈脆蛇一名片蛇、雲南の大侯禦夷州にづ、長二尺ばかり、人に遇わばすなわち自ら断ちて三、四となる人去ればすなわちまたつなぐ、これを乾して悪疽あくそを治す云々〉。
かがやける光線につながれて
メランコリア (新字旧仮名) / 三富朽葉(著)
かくの如くに仕る、然らずば何わざをしてかは妻子をばやしない、生命いのちをもつなぐことのなりましょうや、道業どうごうなおつたなければ上人とも仰がれず、法師の形には候えど俗人の如くなれば
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
自分は自分のシカケを取出して、穂竿ほざお蛇口へびくちに着け、釣竿を順につないで釣るべく準備した。シカケとは竿以外のいとその他の一具いちぐを称する釣客の語である。その間にチョイチョイ少年の方を見た。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)