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竿
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かん
ふりがな文庫
“
竿
(
かん
)” の例文
行宮
(
あんぐう
)
はなお上にあった。その行宮の南面の廊の角に一
竿
(
かん
)
たかく、錦の旗が、大和、山城、河内の山野を望みつつ、へんぽんと山風を呼んでいる。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
時に九月天高く露清く、山
空
(
むな
)
しく、月
明
(
あきら
)
かに、仰いで
星斗
(
せいと
)
を
視
(
み
)
れば
皆
(
みな
)
光大
(
ひかりだい
)
、たまたま人の上にあるがごとし、
窓間
(
そうかん
)
の
竹
(
たけ
)
数十
竿
(
かん
)
、相
摩戞
(
まかつ
)
して声
切々
(
せつせつ
)
やまず。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
故に、風候水色の好適なる裡に、
細緡香餌
(
さいぴんこうじ
)
を良
竿
(
かん
)
に垂れ、理想の釣法を試むことを得ば、目的こゝに達したるなり。魚の多少と大小は、また何ぞ問ふを
須
(
もち
)
ひん。
研堂釣規
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
月まさに三
竿
(
かん
)
、酒もやがて爛酔に入った頃、主人の永左衛門、改めて膝を直しました。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこで先生はおりおり一
竿
(
かん
)
を肩にして河へつりにゆく、一尾のふなもつれないときには町で魚を買ってそのあぎとをはりにつらぬき
揚々
(
ようよう
)
として肩に荷うて帰る、ときにはあじ、ときにはいわし
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
たれか、用のあるらしい者が、一、二度その戸をたたいたりしましたが、ゆうべ夜ふかしをしたせいか、陽が三
竿
(
かん
)
に至っても起きる
気
(
け
)
しきが見えません。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
月まさに三
竿
(
かん
)
、酒もやがて
爛醉
(
らんすゐ
)
に入つた頃、主人の永左衞門、改めて膝を直しました。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
枕元で、釘勘らしい声がしたので、次郎がふと眼をさましてみますと、
陽
(
ひ
)
は三
竿
(
かん
)
、すでに翌日の
午
(
ひる
)
近い刻限です。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
成程日はもう三
竿
(
かん
)
、明神樣の森の烏も、餌をあさりに出かけて歸つて來る頃です。
銭形平次捕物控:331 花嫁の幻想
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
左慈は、一
竿
(
かん
)
を持って、
欄
(
らん
)
の外へ、糸をたれた。
玄武池
(
げんぶち
)
の水は、満々とそよぎ立ち彼の袖がひるがえるたびに、たちまち、大きな
鱸
(
すずき
)
が何尾も釣りあげられた。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
竿
(
かん
)
の列伍は淋しく河内へ落ちて行った。山河は
蕭々
(
しょうしょう
)
と敗将の胸へ悲歌を送った。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
城下外の地方にいる
郡奉行
(
こおりぶぎょう
)
や、出役人へは、早馬や、急使が駈け、陽の三
竿
(
かん
)
にかかる頃には、一抹の妖雲にも似た昼霞が、刈屋城の本丸を灰色に
刷
(
は
)
いて、昂奮した全藩の空気をひとつにつつんでいた。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
清水一学は、今日も黙然と、
雲母川堤
(
きららがわづつみ
)
から、一
竿
(
かん
)
を伸ばしていた。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、一
竿
(
かん
)
の白旗が、ひらひら見える地点に集結していた。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“竿”の解説
竿(さお)は、何らかの道具として使用する細長い棒である。原義は竹から枝葉を取り払ったもののことであったが、同じ用途の竹以外の材質のものも同じ名で呼ぶようになった。
(出典:Wikipedia)
竿
漢検準1級
部首:⽵
9画
“竿”を含む語句
旗竿
一竿
竿頭
竿立
水竿
殻竿
釣竿
竹竿
物干竿
黐竿
三竿
竿竹
百尺竿頭
檣竿
繼竿
継竿
間竿
竿幟
水馴竿
竿燈
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