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種板
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たねいた
ふりがな文庫
“
種板
(
たねいた
)” の例文
その光はそれと相対の位置に据付けてある
幻燈
(
フロ
)
の
種板
(
たねいた
)
とレンズを透して反対側の壁に像を結ぶという他愛のない仕掛なのであります。
平賀源内捕物帳:長崎ものがたり
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
そこで私はその
汚点
(
しみ
)
を写真に撮って、
種板
(
たねいた
)
を補力して焼付けてみると、果して手型に相異なく、しかも長い華奢な手で、あらゆる細部が
ペルゴレーズ街の殺人事件
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
鏡面
(
レンズ
)
に照して二三の改むべきを注意せし後、子爵は
種板
(
たねいた
)
を
挿入
(
さしい
)
るれば、唯継は心得てその
邇
(
ちかき
)
を避けたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
その
種板
(
たねいた
)
と今度の写真の種板とが二重に焼付けられたとでもいうことではないか知ら、そんな馬鹿馬鹿しいことまで考えて、
態々
(
わざわざ
)
写真屋へ
使
(
つかい
)
をやって調べさせたが
幽霊
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
眼より直ちに
種板
(
たねいた
)
とも云う
可
(
べ
)
き余の心に写りたる所は
最
(
い
)
と
分明
(
ふんみょう
)
なるのみかは
爾後
(
じご
)
幾年を経たる
今日
(
こんにち
)
まで少しも消えず、余は今も
猶
(
な
)
お其時の如く
覚
(
おぼ
)
え
居
(
お
)
れば少しの相違も無く
其
(
その
)
室
(
へや
)
を描き得ん
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
▼ もっと見る
その頃は筆名ともペンネームとも言わず、親の付けた名前でない、気取った仮名を昔からの言い慣わしで雅号と言ったものである。映画を活動写真、レコードを
種板
(
たねいた
)
と言った時代のことである。
随筆銭形平次:07 ペンネーム由来記
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
巧いこというてお母さん
円
(
まる
)
めてしもて、そいから綿貫のとこい出かけて、結局この方はお金で
埒
(
らち
)
明
(
あ
)
いたいうて、例の新聞い売るいうてた証文の写真と、
種板
(
たねいた
)
と、夫から渡したあった預かり証と
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
写真の
種板
(
たねいた
)
にも感光しないような人物を見る。ガラスの眼玉でものを読む。舌を垂れて、一語一語の間に草が
生
(
は
)
えるような文句をしゃべる。
嵌木
(
はめき
)
の
床
(
ゆか
)
でもこするように自分の額をさする。
嚔
(
くしゃみ
)
をする。
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
種
常用漢字
小4
部首:⽲
14画
板
常用漢字
小3
部首:⽊
8画
“種”で始まる語句
種々
種
種子
種類
種種
種痘
種彦
種子島
種族
種蒔