由井ゆゐ)” の例文
荒物屋あらものや軒下のきした薄暗うすくらところに、斑犬ぶちいぬが一とう、うしろむきに、ながびてたばかり、ことなくいたのは由井ゆゐはまである。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
門外おもてみちは、弓形ゆみなり一條ひとすぢ、ほの/″\としろく、比企ひきやつやまから由井ゆゐはま磯際いそぎはまで、なゝめかさゝぎはしわたしたやうなり
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
うへ立停たちとまつて前途ゆくてながら、由井ゆゐはままでは、だ三ちやうばかりあると、つく/″\かんがへた。三ちやうけだとほみちではないが、身體からだ精神せいしんともいたつかれてたからで。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)