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田舎町
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いなかまち
ふりがな文庫
“
田舎町
(
いなかまち
)” の例文
旧字:
田舍町
四面山で囲まれた小さな
田舎町
(
いなかまち
)
、その中央にある大きな白壁造、そこに郵便脚夫が配達すると、店に居た男がそれを奥へ持って行く。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
まことにつまらない
田舎町
(
いなかまち
)
で、景色も美しくはありませんけれど、それでも私たちに久しぶりに会いに来て下さいまし。
青春の息の痕
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
小
(
ちい
)
さな、
田舎町
(
いなかまち
)
は、おなじように、
早
(
はや
)
くから、どこの
店
(
みせ
)
も
戸
(
と
)
を
締
(
し
)
めてしまいました。
正吉
(
しょうきち
)
は、
平常
(
ふだん
)
、
歩
(
ある
)
き
慣
(
な
)
れていましたので、
一筋
(
ひとすじ
)
の
道
(
みち
)
をたどってゆきました。
幸福のはさみ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
自分は所用あって
田舎町
(
いなかまち
)
の雑貨店に立ち寄っていると、一人の百姓娘が美顔用の化粧品を買いに来た。
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
わたしはこう云う時には無気味になり、早速どこかへ散歩へ出ることにしていた。しかし散歩に出ると云っても、下宿の裏の土手伝いに寺の多い
田舎町
(
いなかまち
)
へ出るだけだった。
夢
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
これを渡りてまた林の間を行けばたちまち町の中ほどに
出
(
い
)
ず、こは都にて開かるる洋画展覧会などの出品の
中
(
うち
)
にてよく見受くる
田舎町
(
いなかまち
)
の一つなれば、
茅屋
(
くさや
)
と
瓦屋
(
かわらや
)
と打ち
雑
(
まじ
)
りたる
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
耳たぶがないばかりに、あの
田舎町
(
いなかまち
)
の
妓
(
おんな
)
は、どのような暗い
厭
(
いや
)
な思いを味わって来たことであろう。あの夜、あの妓は、私の胸に顔を埋めたまま、とぎれとぎれ身の上話を語った。
桜島
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
そこには美しい森や、小高い
丘
(
おか
)
や、赤い
壁
(
かべ
)
をめぐらした古いお
屋敷
(
やしき
)
などがあって、
外堀
(
そとぼり
)
には白鳥が泳いでいます。そして、りんご園のあいだに教会の立っている小さな
田舎町
(
いなかまち
)
があります。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
わたくしの家では、父が南国の
田舎町
(
いなかまち
)
で、ささやかな私立病院を営んでゐた。
最も早熟な一例
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
しかし勿論そんな誘惑は抑えなければならないのに違いなかった。わたしはちょうど頭だけ歩いているように感じながら、土手伝いにある見すぼらしい
田舎町
(
いなかまち
)
へ
下
(
お
)
りて行った。
夢
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
自分の郷里なる
田舎町
(
いなかまち
)
のカーコゥディーに引っ込んで送り得た約六年の歳月は、外から見ては誠に平静無事な六年であったが、彼自身にとっては実に非常なる大奮闘の時代であって
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
「ある小さい
田舎町
(
いなかまち
)
でのことでした」と、月が言いました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
田
常用漢字
小1
部首:⽥
5画
舎
常用漢字
小5
部首:⼈
8画
町
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
“田舎”で始まる語句
田舎
田舎者
田舎漢
田舎道
田舎家
田舎娘
田舎訛
田舎侍
田舎路
田舎源氏