しから)” の例文
中國四國九州の探題の公用方なれば矢張やはり御直參ごぢきさん同樣どうやうに候と答へける戸村しからば御城代諸司代御老中と夫々の公用人何れも帶劔を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この兄貴らしい心もちは、勿論一部は菊池の学殖がしからしめる所にも相違ない。彼のカルテュアは多方面で、しかもそれ/″\に理解が行き届いている。
字が示す如く蓑を入れる箱であって、大名の行列の時に、供人ともびとになう横長い箱である。『我衣わがころも』に「大名ニミノ箱アリ、しからバ陣中ハ、ミノヲもちうト見エタリ」
蓑のこと (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
しからばすなわち我が輩の所業、その形は世情と相反するに似たりといえども、その実はともに天道の法則にしたがいて天賦の才力を用ゆるの外ならざれば、此彼しひかんごう相戻あいもとることなし。
中元祝酒の記 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
召捕べき手筈てはずと見えたりと聞て四人は色を失ひ各々顏を見合てしからば今宵の内に皆々自殺なさんと云ば伊賀亮推止おしとゞめ未だ驚くには及ばず明日こそは器量人の越前を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しからばすなわち、いやしくも改進者流をもって自からおる者は、たとい官員にても平人にても、この政府の精神とともに方向をともにし、その改むるところを改め、その進むところに進み
学者安心論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
調しらぶるは必定ひつぢやう越前が恐入しは此伊賀亮が爲に一苦勞くらうなりと云に大膳始め皆々驚愕おどろきしからば大岡が恐入しは僞りなるか此後は如何してよからんなどあんじけるに山内笑ひて大岡手を變へて事をなさば我又其うら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)