無邪気むじやき)” の例文
旧字:無邪氣
猟人かりうどは、その無邪気むじやき鸚鵡あうむ可憐かあいそうにおもつてうたないでつれてかへつて可愛かあいがつてかつてやりました。
むかかわではSH夫人ふじんらしい、ちら/\うごほしのやうなきわめてすゞしいひとが、無邪気むじやき表情へうぜうをしてゐるのがについた。わたくしわきにゐるお転婆てんばさんが彼女かのじよめてゐた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
併し概して言ふと、しもがかつた事も、原文が無邪気むじやきに堂々と言ひはなつてゐるのを其儘そのまま訳出してあるから、近代の小説中に現はれる Love scene よりも婬褻いんせつの感を与へない。
無邪気むじやきなる道づれなりし犬の姿
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
それは無邪気むじやきなIが、ことにもさうふことをうれしがるひとさをもつてゐるからであつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
なにかの拍子ひやうしに、つま無邪気むじやきかほを、すこくもらして
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)