烏山からすやま)” の例文
しかしAとかBとかCとかいう興奮の種類は、じたい如何なる興奮を示すのであるか、容疑者の烏山からすやまとは誰か、磯谷いそたにとは、犬塚いぬつかとは?
キド効果 (新字新仮名) / 海野十三(著)
栃木県のものとしては、益子ましこの焼物や、烏山からすやまの和紙や、鹿沼かぬまほうきをまず挙げねばなりません。それほど仕事は盛であります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
「義貞はここの旗本、細屋、大井田、烏山からすやま、羽川、一の井、籠守沢こもりざわなどの手勢すべてをひきつれて、一せいに生田いくた御影みかげあたりまで陣を退く」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
稽古が済むと、脱兎だっと何のそのという勢いでいきなり稽古場を飛び出したが、途中で父の組下の烏山からすやま勘左衛門に出遇ッた。
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)
主人は烏山からすやま××番地の佐川春泥しゅんでいという小説家です。わしは、そこに長年使われている谷口というものです。
影男 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
千歳村は以上三のあざの外、船橋ふなばし廻沢めぐりさわ八幡山はちまんやま烏山からすやま給田きゅうでんの五字を有ち、最後の二つは甲州街道にい、余は何れも街道の南北一里余の間にあり、粕谷が丁度中央で
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「自身、ここにある岩松、里見、山名。また越後党の一ノ井、烏山からすやま、羽川などの諸隊をひきいて片瀬、腰越を迂回し、極楽寺坂へついて出る」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところで Fig. 1 と Fig. 2 の烏山からすやま磯谷いそたにの両名のものは先ずよい。注目すべきは Fig. 3 の容疑者犬塚いぬつかのものじゃ。
キド効果 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その射撃場はどこにあるのです? 世田谷せたがや区の烏山からすやま町。芦花公園ろかこうえんのむこうですね。烏山射撃場というのですね。その射撃場の電話番号はわかりませんか。え? 三二一の五四九〇ですね。
サーカスの怪人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
二時間の後、用達ようたしに上高井戸に出かけた。八幡はちまんの阪で、誰やら脹脛ふくらはぎを後からと押す者がある。ふっと見ると、烏山からすやま天狗犬てんぐいぬが、前足をげて彼のはぎを窃とでて彼の注意をいたのである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
あたらせよう。——細屋、烏山からすやま、大井田、籠守沢こもりざわ、羽川、一の井などを主力に、武者所の諸勢をそえて、決死の者およそ七千を向けて打ちくだく
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(容疑者の烏山からすやま磯谷いそたに犬塚いぬつか——すると、これは三人の容疑者に関するものらしい。三人の容疑者と……ハテナ……)
キド効果 (新字新仮名) / 海野十三(著)
八王子まではざっと六里、余り面倒なので、田はうっちゃってしまえと云う気になり、粕谷では田を一切烏山からすやまにやるからもらってくれぬかと相談をかけた。烏山では、タヾでは貰えぬ、と言う。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
大井田経隆をはじめ、羽川、烏山からすやまなどの諸将である。また、その使いを首尾よくした岩松吉致たちである。義貞もそれはよほどうれしかったにちがいない。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十字路で約束通り相良十吉を拾い上げるようにして車内へ入れると、運転手に命じて灯火あかりさせ急速力を出させた。行手ゆくて烏山からすやまの中央天文台、暗闇の中に夜光時計は七時二十分前を示す。
空中墳墓 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それにまた、磋磯之介は、烏山からすやまを去ってから、越後に隠れ、後にまた、常州のみなとの戦乱に参加して、ほとんど、世人の思い出しそうな所には、一日も身を置いていなかったせいもある。
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
烏山からすやま太郎時成ときなり
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)