滿潮まんてう)” の例文
新字:満潮
滿潮まんてうときは、さつとしてくるなみがしらに、虎斑とらふ海月くらげつて、あしのうへおよいだほどの水場みづばだつたが、三年さんねんあまり一度いちどもよしきりをいたこと……無論むろんこともない。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
爾時そのときふねからりくわたしたいた眞直まつすぐになる。これをわたつて、今朝けさほとん滿潮まんてうだつたから、與吉よきちやなぎなかぱつあさひがさす、黄金こがねのやうな光線くわうせんに、そのつみのないかほらされて仕事しごとた。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)