欲張よくば)” の例文
わたしたちはいつもかれの欲張よくばりをからかっていた。かれは一スー、二スーと貯金ちょきんしてしじゅう貯金のたか勘定かんじょうしていた。
と、欲張よくばりのおばあさんは、ぷんぷんとおこって、おおきな二ほん大根だいこんかかえて、会場かいじょうぐちからました。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それと同じく宝船たからぶねまくらの下に敷いて眠っても、ただ欲張よくばり考えで眠れば、よし宝船を夢みても遠い沖を帆走ほばしる光景を見たり、あるいはかえって宝船の難破を見たりするであろう。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
が、それならば欲張よくばらずに、一つずつ分ければいじゃないか?
三つの宝 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
欲張よくばってもいた。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「二輪車りんしゃとミットと伝書でんしょばとをってくれない?」と、しょうちゃんは、おおいに欲張よくばりました。
僕がかわいがるから (新字新仮名) / 小川未明(著)
欲張よくばばあさんは、みずから化物ばけもの葛籠つづらの中に潜在させたから、ふたを開くとともに醜怪しゅうかいなものがあらわれだし、正直しょうじきじいさんは宝物ほうもつ潜在せんざいさせたから、なかからあらわれ出たのがすべて財宝であった。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
かねさんも、しょうちゃんも、どちらも欲張よくばりでした。