ぺい)” の例文
男「エヽコウ潮時がわりいもんだから滅法界めっぽうけえに遅くなった、なにしても寒くって堪らねえから何処かで一ぺいろうか」
「なア、これで泰軒先生に、今夜も寝酒の一ぺいもやってもらえようってもんだ」
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「一ぺい飲ませるかといふことよ。」
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
着る物も着せねえで人を困らせても構わず無闇に金をためるのを吝嗇けちと云ってごくいけねえのだ、それから自分が一ぺい食う物を半分食って、れは欲しい
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
エーなんとも重々恐れ入りやした、田舎者で始めて江戸へめえりやして、亀井戸かめいどへ参詣して巴屋で一ぺい傾けやした処が、料理がいので飲過ぎて大酩酊おおめいていを致し
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わけいおさむれえが腰掛けて一ぺいやっていた、其の人の年頃はそうさ廿二三で、ちょうど其処に入らっしゃる丹三郎様ぐれえの年恰好で、貴方あんたているお方サ
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
多「そんなら屹度の納屋へ物を一ぺい詰めても大丈夫でがんすか、其の代りお給金なしで働きやす」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
伴「そんなら何も腹を立てる事はねえのだ、これから中直なかなおりに一ぺい飲んで、両人ふたりで一緒に寝よう」
なんだかこう金が入ると浮気になったようだから、一ぺい飲みながら、ゆるりと昔語むかしがたりがしてえのだが、こゝのうちア陰気だから、これから何処どこかへ行って一杯やろうじゃアねえか
亥「豐島屋の酒を持って来た、旦那に一ぺい上げて盃をもれえてえってそう云ってくんねえ」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
杢「これだけありゃア今月一ぺいは休みだ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)