“木賊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とくさ97.8%
とくさの2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
九州では赤間あかま、三河では岡崎、尾張の木賊とくさ、越後の三条、信州では戸狩——殊に戸狩花火は松代まつしろ藩主の真田さなだ侯が自慢なものであった。
銀河まつり (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一杯飲んでいる内には、木賊とくさ刈るという歌のまま、みがかれづる秋のの月となるであろうと、その気でしのノ井で汽車を乗替えた。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ははあ……。それではあなたは、真面目な職業のお方ではなく、天城の住人で、木賊とくさの四郎と呼ぶ野盗のかしらであったのですか。——けれど、そういわれても、私にはまだ信じられません」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そうだ、この女は小泉の木賃に宿やどり合わせたときから、それと言い交わした約束があるので、もらってゆく、天城四郎とはいつわり、天城四郎とも、木賊とくさの四郎ともいう盗賊だ。異存があるなら、なんなりとそこでほざいて見るがいい」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)