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木蔦
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きづた
ふりがな文庫
“
木蔦
(
きづた
)” の例文
ベルは
木蔦
(
きづた
)
の葉の中にわずかに
釦
(
ボタン
)
をあらわしていた。僕はそのベルの釦へ——
象牙
(
ぞうげ
)
の釦へ指をやった。ベルは
生憎
(
あいにく
)
鳴らなかった。
悠々荘
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
風が東から吹く時には、対岸の村々の鐘が、ごく遠くからそれに響きを合わせる。
木蔦
(
きづた
)
のからんだ壁に群がってる
雀
(
すずめ
)
が、騒がしく鳴きたてる。
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
……その時、向うの亭の
木蔦
(
きづた
)
のからんだ
四目垣
(
よつめがき
)
ごしに、写真機を手にした明さんの姿がちらちらと見えたり隠れたりしているのにお前は気がついた。
菜穂子
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
結ぶのに、だいじな麻縄を使ってしまうのはもったいないので、森の中の
木蔦
(
きづた
)
のるいを切り取って縄の代りにし、かんじんの部分だけほんものの麻縄を使うことにしました。
新宝島
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
彼の小舎の外側には
木蔦
(
きづた
)
が一ぱいに
纏
(
まと
)
ひつかせてあつた。
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
▼ もっと見る
木蔦
(
きづた
)
の
蔓
(
つる
)
に
絡
(
から
)
まるゝ
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
それはまた
木蔦
(
きづた
)
のからみついたコッテエジ風の西洋館と——殊に
硝子
(
ガラス
)
窓の前に植えた
棕櫚
(
しゅろ
)
や
芭蕉
(
ばしょう
)
の
幾株
(
いくかぶ
)
かと調和しているのに違いなかった。
悠々荘
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
……その時、向うの
亭
(
ちん
)
の
木蔦
(
きづた
)
のからんだ
四目垣
(
よつめがき
)
ごしに、写真機を手にした明さんの姿がちらちらと見えたり隠れたりしているのにお前は気がついた。
楡の家
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
木蔦
(
きづた
)
のからんだ洋風の階段を見出した時に、少年よりいくぶん
早熟
(
ませ
)
ているらしい少女は思い切ったように言った。
あいびき
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
柘榴
(
ざくろ
)
だの、
柿
(
かき
)
だの、
椰子
(
やし
)
だの、竹だのもある。がまた、くちなしだの、
椿
(
つばき
)
だのも茂つてゐる。あたりまへの
歯朶
(
しだ
)
も到る所にある。
木蔦
(
きづた
)
も壁にからんでゐる。道ばたには
薊
(
あざみ
)
も
沢山
(
たくさん
)
ある。
日本の女
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“木蔦(キヅタ)”の解説
キヅタ(木蔦、学名: Hedera rhombea)は、ウコギ科キヅタ属の常緑つる性木本。落葉性のツタ(ブドウ科)に対し、常緑性で冬でも葉が見られるのでフユヅタ(冬蔦)ともいう。庭木に利用される。
(出典:Wikipedia)
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
蔦
漢検準1級
部首:⾋
14画
“木”で始まる語句
木
木立
木綿
木偶
木枯
木乃伊
木蔭
木履
木精
木樵