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搾木
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しめぎ
ふりがな文庫
“
搾木
(
しめぎ
)” の例文
けれども自分の靈魂なるものは自分にとつて解くことの出來ない謎であつた。自分はその謎の吾が心を
搾木
(
しめぎ
)
に掛ける苦痛に堪へなかつた。
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
その苦しさは
肉躰
(
にくたい
)
的なもので、まず嘔きけが
起
(
お
)
こり、ついで胸を
搾木
(
しめぎ
)
にかけられるか、ひき裂かれでもするような気持になる。
寒橋
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
が、かの女らの眼は冷く、美しく、剥製された動物らのそれと、その無感覚を全く等しくしてゐた。私は心臓が
搾木
(
しめぎ
)
にかけられたやうに感じた。
鳥獣剥製所:一報告書
(新字旧仮名)
/
富永太郎
(著)
体中
(
からだじゅう
)
、もうそれは
搾木
(
しめぎ
)
にかけられたようにぎりぎり
痛
(
いた
)
んで、
立
(
た
)
つことも
座
(
すわ
)
ることもできません。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
と云う
口許
(
くちもと
)
こそふくらなりけれ。主税の
背
(
せな
)
は、
搾木
(
しめぎ
)
にかけて細ったのである。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
何が故であるか、その
晩
(
おそ
)
い時刻は
先
(
さっき
)
のかの女をおそうた幻影の内にもう一度かの女を引き摺り込むのであった。かの女は
搾木
(
しめぎ
)
にかけられたように硬ばって、
頻
(
しき
)
りにその聴覚をかたむけはじめた。
香爐を盗む
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
柱時鐘
(
はしらどけい
)
を
見詰
(
みつ
)
むれば、
針
(
はり
)
のコムパス、
身
(
み
)
の
搾木
(
しめぎ
)
。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
油屋の黄なる
搾木
(
しめぎ
)
をきくときは
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
こう思うあとから事実はますます
慥
(
たし
)
かに、いよいよ動かし難くなるばかりだった。それはおせんを
搾木
(
しめぎ
)
にかけ、火にのせて
炙
(
あぶ
)
るのに似ていた。
柳橋物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
柱時鐘
(
はしらどけい
)
を
見詰
(
みつ
)
むれば、
針
(
はり
)
のコムパス、
身
(
み
)
の
搾木
(
しめぎ
)
。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
殆んど声にはならなかったが、まるで
搾木
(
しめぎ
)
にでもかけられたような、呻きかたであった。
ひとでなし
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
なにしろおめえ一と晩も欠かさず五度ずつ
神輿
(
みこし
)
のお渡りだてんだ、まるで
搾木
(
しめぎ
)
に掛けて種油をしぼるみてえに、うむを云わさねえてんだから、そしてちっとでも
厭
(
いや
)
なそぶりをすると
長屋天一坊
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
搾木
(
しめぎ
)
にかけられるように胸苦しく、絶えず一種の呼吸困難におそわれた。
四年間
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
搾
常用漢字
中学
部首:⼿
13画
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
“搾”で始まる語句
搾
搾取
搾取者
搾乳婦
搾出
搾乳
搾滓
搾牀
搾取力
搾取手段