提唱ていしやう)” の例文
勇はここ一週間ばかり、毎晩、奧州松島の瑞巖寺ずゐがんじから來た某師の「碧巖録へきがんろく提唱ていしやうを聽きに行き、その度毎に參禪さんぜんをしてゐた。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
宜道ぎだうふところくろ表紙へうしほんれてゐた。宗助そうすけ無論むろんぶらであつた。提唱ていしやうふのが、學校がくかうでいふ講義かうぎ意味いみであることさへ、此所こゝはじめてつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
晩食ばんめしとき宜道ぎだう宗助そうすけに、入室にふしつ時間じかん朝夕てうせきくわいあることゝ、提唱ていしやう時間じかん午前ごぜんであることなどをはなしたうへ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「あゝして提唱ていしやうのあるときに、よく參禪者さんぜんしや不心得ふこゝろえふうせられます」とつた。宗助そうすけなにこたへなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)