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情合
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じやうあひ
ふりがな文庫
“
情合
(
じやうあひ
)” の例文
さうは
仕
(
し
)
ないで、縁もゆかりも無い者からでも、矢張
正真物
(
しやうしんもの
)
の涙を買ふところに、一寸女房の
情合
(
じやうあひ
)
が見えて
可笑
(
をか
)
しい。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
兄
(
あに
)
はたゞ
手前勝手
(
てまへがつて
)
な
男
(
をとこ
)
で、
暇
(
ひま
)
があればぶら/\して
細君
(
さいくん
)
と
遊
(
あそ
)
んで
許
(
ばかり
)
ゐて、
一向
(
いつかう
)
頼
(
たよ
)
りにも
力
(
ちから
)
にもなつて
呉
(
く
)
れない、
眞底
(
しんそこ
)
は
情合
(
じやうあひ
)
に
薄
(
うす
)
い
人
(
ひと
)
だ
位
(
ぐらゐ
)
に
考
(
かんが
)
へてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
よく/\言ひ様に
窮
(
こま
)
つたと見えて、斯う答へたが、子供心にも父を憐むといふ
情合
(
じやうあひ
)
は其顔色に表れるのであつた。見れば省吾は足袋も
穿
(
は
)
いて居なかつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
小説的かも知れんけれど、
八犬伝
(
はつけんでん
)
の
浜路
(
はまじ
)
だ、
信乃
(
しの
)
が
明朝
(
あした
)
は立つて了ふと云ふので、親の目を忍んで
夜更
(
よふけ
)
に
逢
(
あ
)
ひに来る、あの
情合
(
じやうあひ
)
でなければならない。いや、妙だ! 自分の身の上も信乃に似てゐる。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
心から老牧夫の最後を
傷
(
いた
)
むといふ
情合
(
じやうあひ
)
は、斯持主の顔色に表れるのであつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
その頃丁度「帯屋」を語つてゐたので、その
翌
(
あく
)
る日から、お絹が姑のおとせに苛められる
件
(
くだり
)
に、
女房
(
かない
)
の寝物語を使つて語つてみると、
情合
(
じやうあひ
)
がいつになくよく出てゐるといつて、大層な評判を取つた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“情”で始まる語句
情
情夫
情婦
情人
情誼
情緒
情事
情景
情死
情無