微紅びこう)” の例文
左手は一番広くてふくろなりに水は奥へ行くほど薄れたふところを拡げ、微紅びこう夕靄ゆうもやは一層水面の面積を広く見せた。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
声は口のうちであったが語気はそのおもて微紅びこうに染めた。待ちに待っていたものである。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひとありてわれまなばば、おなじくともに仙葩せんぱん、とうたはな微紅びこうむ。昌黎しやうれいあへしんぜず。韓湘かんしやうまたやかた階前かいぜん牡丹叢ぼたんさうゆびさしていはく、いまあるのみ。叔公をぢさんもしはなほつせば、われすなはちひらかしめん。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「いや、これはどうも」と、呂布は、機嫌のよい顔に、そろそろ微紅びこうを呈して、「自分のようながさつ者を、大官が、そんなに愛していて下さろうとは思わなかった。身の面目というものだ」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)