引拂ひきはら)” の例文
新字:引払
いとなみ候へども彼地は至て邊鄙へんぴなれば家業もひまなり夫故それゆゑ此度同所を引拂ひきはらひ少々御内談ないだんも致度事これありて伯父上をぢうへ御許おんもと態々わざ/\遠路ゑんろ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それゆゑぱん子女しぢよのやうではなくおつぎのこゝろにもをとこたいする恐怖きようふまく無理むり引拂ひきはらはれる機會きくわいかつ一度ひとたびあたへられなかつた。おつぎは往來わうらいくとては手拭てぬぐひかぶりやうにもこゝろくばたゞをんなである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
つとむ其節の口上には近々天一坊京都御見物の思召あれば御上京ごじやうきやう遊ばすに付當表の御旅館りよくわん引拂ひきはらひ成べくに付此段お達しに及ぶとのおもむきなり夫と聞より大坂の役人中やくにんちう疫病神やくびやうがみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)