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峻拒
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しゅんきょ
ふりがな文庫
“
峻拒
(
しゅんきょ
)” の例文
将来の詩人はけっしてそういうことをいうべきでない。同時に詩および詩人に対する理由なき優待をおのずから
峻拒
(
しゅんきょ
)
すべきである。
弓町より
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
由って虎を霊視するの極、本来動物崇拝を
峻拒
(
しゅんきょ
)
する回教徒中にあっても、かつて上帝が虎と現じて
回祖
(
マホメット
)
と談じたと信ずる輩すらある
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
貞烈なお関の
峻拒
(
しゅんきょ
)
にあって、首を三太刀まで切った上、
茣蓙
(
ござ
)
に包んで目黒川に流した始末を、平次は手に取るごとく語り聞かせたのです。
銭形平次捕物控:078 十手の道
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
この月夜の果樹園のような空気を呑んで陶酔を覚えたものにとって、「緑色の
羅紗
(
らしゃ
)
」の手ざわりは一生
峻拒
(
しゅんきょ
)
出来ない魅惑なのだ。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
もしそれが解決されなければ、他のいかなる解決をも
峻拒
(
しゅんきょ
)
する。——つまり、より大きな肯定へ向っての深い無意識の有志だ。
恐怖の季節
(新字新仮名)
/
三好十郎
(著)
▼ もっと見る
そこで氏郷は之を
援
(
たす
)
けて一揆を鎮圧する為に軍を率いて出張したが、途中の
宿々
(
しゅくじゅく
)
の農民共は、宿も借さなければ薪炭など与うる便宜をも
峻拒
(
しゅんきょ
)
した。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
うしろから肩を
叩
(
たた
)
く。げえっ! 緑のベレ帽。似合わない。よせばいいのに。イデオロギストは、趣味を
峻拒
(
しゅんきょ
)
すか。でも、としを考えなさい、としを。
渡り鳥
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
民主主義の徹底する時代には偶像崇拝の思想の幻滅すべきは勿論のこと、法外な英雄崇拝の思想もまた自我の
退嬰萎縮
(
たいえいいしゅく
)
として
峻拒
(
しゅんきょ
)
されねばならないことだと思います。
激動の中を行く
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
初めのうちの男の
峻拒
(
しゅんきょ
)
などは上べだけのものでしかない、ときめこんでいる大胆さなのである。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
諷
(
ふう
)
したのであったが意外にも彼女はにべもなく
峻拒
(
しゅんきょ
)
した自分は一生夫を持つ気はない
殊
(
こと
)
に佐助などとは思いも寄らぬと
甚
(
はなはだ
)
しい不機嫌であったしかるに何ぞ
図
(
はか
)
らんそれより一年を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
無念ながらご三家ご連枝の威権によって剣もほろろに
峻拒
(
しゅんきょ
)
されたあとであり、三百諸侯を洗うについては、これまた悲しいことに月とすっぽんどころか、あまりにも身分が違いすぎましたので
右門捕物帖:16 七化け役者
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
いっさいの空想を
峻拒
(
しゅんきょ
)
して、そこに残るただ一つの真実——「必要」! これじつに我々が未来に向って求むべきいっさいである。
時代閉塞の現状:(強権、純粋自然主義の最後および明日の考察)
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
フランス軍の将校のためにピアノの演奏を迫られ、
敢然
(
かんぜん
)
峻拒
(
しゅんきょ
)
して二百キロを歩んでウィーンに帰ったことなどもあった。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
曹丕
(
そうひ
)
は、門で
拒
(
こば
)
まれた。兵隊たちに
峻拒
(
しゅんきょ
)
されて、やむなく後へ帰ってしまった。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ぴたりと面会を
峻拒
(
しゅんきょ
)
いたしました。
右門捕物帖:02 生首の進物
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
美奈子は毅然として丹波丹六を
峻拒
(
しゅんきょ
)
したのです。明るい電灯の灯を満面に浴びて
卓
(
テーブル
)
を隔てた二人、もうそれは恋人でも
許婚
(
いいなずけ
)
でもなく、血を見なければ止まぬ敵同士です。
奇談クラブ〔戦後版〕:11 運命の釦
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ブラームスが俗流に
媚
(
こ
)
びず、新奇なもの浮薄なものを
峻拒
(
しゅんきょ
)
して
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
峻
漢検準1級
部首:⼭
10画
拒
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
“峻”で始まる語句
峻烈
峻厳
峻
峻嶮
峻酷
峻峰
峻岳
峻峭
峻坂
峻嶺