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岡山
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をかやま
煩はぬ先に
不義不孝の
天罰ならんか此所まで來る道すがら種々の
艱難に
逢路用の金をさへ失ひし
其概略を語らんに兩人が
岡山を
立退しより
陸路を
晩もお
總菜に
鮭を
退治た、
北海道の
産である。
茶うけに
岡山のきび
團子を
食べた
處で、
咽喉に
詰らせる
法はない。これしかしながら
旅の
心であらう。——
さて、どつち
道、
靜岡を
通るには
間違のない
汽車だから、
人に
教を
受けないで
濟ましたが、
米原で
𢌞るのか、
岡山へ
眞直か、
自分たちの
乘つた
汽車の
行方を
知らない、
心細さと
言つてはない。