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わけ
聞けば
聞くほど、へい、
何とも
言ひやうはねえ。けんども、お
前様、お
少えに、
其の
位の
事に、
然う
気い
落さつしやるもんでねえ。
「何か、お前が
出会した——黒門に
逗留してござらしゃる
少え人が、
手鞠を拾ったちゅうはどこらだっけえ。」
それからその
少え方は、(どうだろう、その黒門の空家というのを、
一室借りるわけには行くまいか、自炊を
遣って、しばらく旅の
草臥を休めたい、)と相談
打ったが。
突然ざぶりと、
少え人は
衣服の
裾を
掴んだなりで、川の中へ飛込んだっけ。
ま、ま、
少え
旦那、
落着かつせえ、
気を
静めさつせえまし。