小舅こじうと)” の例文
だから突然とつぜんこの小舅こじうと自分じぶんあひだ御櫃おはちいて、たがひかほ見合みあはせながら、くちうごかすのが、御米およねつては一種いつしゆ經驗けいけんであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
この人は郡視学が変ると一緒にこの飯山へ転任して来たので、丑松や銀之助よりも後から入つた。学校の方から言ふと、二人は校長の小舅こじうとにあたる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
何うも日本の文壇ぐらゐ小舅こじうとの多いところはありやしない。何うだつて好いぢやないか。
通俗小説 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
そのためか、いまでは以前いぜんちがつて、まあ普通ふつう小舅こじうとぐらゐしたしみはあるとしんじてゐるやうなものゝ、んな場合ばあひになると、つい實際じつさい以上いじやうにもまはして
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)