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寢處
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しんじよ
一門の
頼、天下の望みを
繋ぐ御身なれば、さすがの
横紙裂りける
入道も心を痛め、此日
朝まだき西八條より
遙々の見舞に、
内府も暫く
寢處を出でて對面あり、
半晌計り
經て還り去りしが
櫻町の
殿は
最早寢處に
入り
給ひし
頃か、さらずば
燈火のもとに
書物をや
披き
給ふ、
然らずば
机の
上に
紙を
展べて
靜かに
筆をや
動かし
給ふ、
書かせ
給ふは
何ならん、
何事かの
御打合せを
御朋友の
許へか