家出いえで)” の例文
かみさま、うぞわたくしの一しょうねがいをおとどくださいませ……。わたくし女房奴にょうぼうめ入水にゅうすいするともうして、家出いえでをしたきり皆目かいもく行方ゆくえわからないのでございます。
十八に家出いえでをしたまま、いまだに行方ゆくえれないせがれきち不甲斐ふがいなさは、おもいだす度毎たびごとにおきしなみだたねではあったが、まれたくさにも花咲はなさくたとえの文字通もじどお
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「そうだな、うつくしい、やさしいむすめさんかもしれない。」と、アイスクリームりのおじいさんがいったのが、あたまかびますと、かれは、家出いえでしてわからなくなった
サーカスの少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
でも折角せっかくたのみでございますから、かく家出いえでした女房にょうぼう行方ゆくえさぐってますと、すぐその所在地ありかわかりました。
にいさんがありましたけれど、わたしの六つのときに、家出いえでをして、そののちたよりがないので、かわいそうなおかあさんは、ぬまで、にいさんは、どこにどうしているだろうといっていなされました……。
生きた人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)