安易あんい)” の例文
……ついあひだとんさんにつて、はなしると、十圓じふゑんおどかすより九九九くうくうくうはうが、音〆ねじめ……はいきぎる……耳觸みゝざはりがやはらかで安易あんいい。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
SHはこのアンコールにおうじて、ふたゝつてつた。そしてまえよりも安易あんい調子てうしうたつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
帆村探偵は、ようやく安易あんいな気持になって、競技に夢中になることができたのであった。
麻雀殺人事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
すぐさまある氣持のよい安易あんいがあなたの態度を落着かせたのは驚く程だつたからです。
あんな安易あんいな、ばかばかしく滑稽な狂気を、恥ずかしげもなく「愛」と呼んで、その中に自分を解消する彼の幸福な才能、すくなくとも、あんなに簡単に、いい気に、「愛」を信じ
軍国歌謡集 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
相談は安易あんいにすぎるほど、すらすらとはこび、ほとんど無修正だった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)