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孝養
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かうやう
未練などがあることかは
我れ
男の
一疋ながら
虚弱の
身の
力及ばず
只にもあらで
病ひに
臥す
兩親にさへ
孝養
其方儀兄藤助眼病中
孝養を盡し候段
奇特に
思し
召れ
御褒美として
青差五貫文
下し置る有難く存ずべし
興し
亡親達へ
聊か
孝養に
備へんと出立なす
折柄輕井澤の
邊より彼の
曲者と連れに成り
道中ら彼の
振舞に心をつけるに
唯者ならず江戸より付き來りし樣子なり今日も彼者
度々手を
以て
貰ひ
請し半四郎ゆゑ己れが實子の如くに
愛し半四郎も
又能孝養を盡しけるが其中無刀流の劔術を一
入心を盡して
教授なすに元より
神妙を得たる半四郎なれば上達する事一を聞き十を