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ふりがな文庫
“
子猫
(
こねこ
)” の例文
子猫
(
こねこ
)
をくわえたままに突っ立ち上がって窓のすきまから出ようとして狂気のようにもがいているさまはほんとうに物すごいようであった。
子猫
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「面白い言葉ね。札つきなら、かえって安全でいいじゃないの。鈴を首にさげている
子猫
(
こねこ
)
みたいで可愛らしいくらい。札のついていない不良が、こわいんです」
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
その娘は彼と同じ十六歳で、まだ
子猫
(
こねこ
)
のように名も知られない者だったが、彼はそれに恋したのだった。彼はいつもその思い出をいっぱい持っていた。彼はよく叫んだ。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
白粉をなすりつけた平凡な
肌
(
はだ
)
、やや
脹
(
ふく
)
れっ気味の大きな顔だち、太った
子猫
(
こねこ
)
のような様子。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
と
惱
(
なや
)
ましげにて
子猫
(
こねこ
)
のヂヤレるは
見
(
み
)
もやらで
庭
(
には
)
を
眺
(
なが
)
めて
茫然
(
ばうぜん
)
たり
孃
(
じやう
)
さま
今日
(
けふ
)
もお
不快
(
こゝろわるう
)
御坐
(
ござ
)
いますか
否
(
い
)
や
左樣
(
さう
)
も
無
(
な
)
けれど
何
(
ど
)
うも
此處
(
こゝ
)
がと
押
(
お
)
して
見
(
み
)
する
胸
(
むね
)
の
中
(
うち
)
には
何
(
なに
)
がありや
思
(
おも
)
ふ
思
(
おも
)
ひを
知
(
し
)
られじとか
詞
(
ことば
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
それでも時々隣の離れの
庇
(
ひさし
)
の上に
母子
(
おやこ
)
の姿を見かける事はあった。
子猫
(
こねこ
)
は見るたびごとに大きくなっているようであった。
ねずみと猫
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
絶対に自分の優越を信じているような
子猫
(
こねこ
)
は、時々わき見などしながらちょいちょい手を出してからかってみるのである。
ねずみと猫
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
そのうちにまたいつとなく三毛の生活は以前のように平静になったが、その時にはもう今までの
子猫
(
こねこ
)
ではなくて立派に一人前の「母」になっていた。
子猫
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
玉をつれて来て
子猫
(
こねこ
)
の群れへ入れると、赤と次郎はひどくおびえて背を丸く立てて固くしゃちこばったが、太郎とおさるはじきに慣れて平気でいた。
子猫
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
小さな子供らはこの
子猫
(
こねこ
)
を飼っておきたいと望んでいたが、私はいいかげんにして逃がしてやるようにした。
ねずみと猫
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
その後妻が近所で捨てられていた
子猫
(
こねこ
)
を拾って来た。大部分まっ黒でそれに少しの白を交えた雌猫であった。額から鼻へかけての対称的な白ぶちが彼女の
容貌
(
ようぼう
)
に一種のチャームを与えていた。
備忘録
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
猫
常用漢字
中学
部首:⽝
11画
“子”で始まる語句
子
子供
子刻
子息
子細
子規
子孫
子守
子守唄
子爵