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失笑
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ふきだ
ふりがな文庫
“
失笑
(
ふきだ
)” の例文
「白い物が何でも
査公
(
おまわりさん
)
なら、
俺
(
わし
)
が頭の手拭も
査公
(
おまわりさん
)
だんべえ」と、警句一番、これにはヘトヘトの一行も
失笑
(
ふきだ
)
さずにはおられなかった。
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
ざわざわと法廷に動揺が起こり、どこかでぷっと
失笑
(
ふきだ
)
した者がある、兼尾代官はちょっと小首を
傾
(
かし
)
げたが、確たる自信をもってこう続けた
艶妖記:忍術千一夜 第一話
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
彼が言い終わった時、傍聴人は
失笑
(
ふきだ
)
した。彼はその公衆の方をながめた。そして皆が笑ってるのを見て、訳もわからないで、自分でも笑い出した。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
少年のような顔をした浅山は、ぐずりぐずりした調子で、
媒介人
(
なこうど
)
とこの婆さんとを相手に、ちびちびいつまでも後を引いていた。そして時々お庄の
失笑
(
ふきだ
)
すような
笑談口
(
じょうだんぐち
)
を利いた。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
大錦君は巡業の帰路上州高崎に居たのを
訪
(
と
)
うて志を申入れた。大錦君が
失笑
(
ふきだ
)
した。それでも承知して湯にも入れ
晩餐
(
ばんめし
)
も一しよに喰はうと言つて呉れた。新弟子にしては叮嚀過ぎた扱である。
相撲の稽古
(新字旧仮名)
/
岡本一平
(著)
▼ もっと見る
私は
失笑
(
ふきだ
)
しそうになったのを
辛
(
よ
)
うやっと知らん顔をする。
通り雨
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
主税は
堪
(
こら
)
えず
失笑
(
ふきだ
)
したが、向直って話に乗るように
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そこで、
復
(
また
)
、あたしは
失笑
(
ふきだ
)
して、
質
(
き
)
いて
見
(
み
)
た。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
……アラ……どうしてそんなに
失笑
(
ふきだ
)
すの。
支那米の袋
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
自分は思はず
失笑
(
ふきだ
)
した。
一家
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
「役所で泳——」と紋太夫が眼を
剥
(
む
)
き、又右衛門が
失笑
(
ふきだ
)
した。かな女は仏像の如く端正に坐り端正な眼と端正な鼻をこちらへ向けて端正に千蔵の顔を眺めていた。
評釈勘忍記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
そこで、あたしは
失笑
(
ふきだ
)
して
質
(
き
)
いて
見
(
み
)
た。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
松倉十内は
失笑
(
ふきだ
)
しながら片手をあげた。
狂歌師赤猪口兵衛:博多名物非人探偵
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
給仕をしていた津留が、もうがまんができないというように
失笑
(
ふきだ
)
した。よほど忍耐していたものだろう。
思い違い物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
主馬はとうとう
失笑
(
ふきだ
)
した。みちは裾を
曳
(
ひ
)
いて振返ったり、長い
袂
(
たもと
)
を返してみたりしていたが、従兄に笑われて赤くなりながら、「あら」と云った。主馬はすかさずその先を越した。
山椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
頑太郎汗だくである、蝙也は堪らず
失笑
(
ふきだ
)
しながら、傍にあった抜身を取出して
松林蝙也
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
そのなかでぷっと
失笑
(
ふきだ
)
す者があった。小女もにやにやした。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
又平は
失笑
(
ふきだ
)
しそうになった。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
“失笑”の意味
《名詞》
失 笑 (しっしょう)
笑ってはならないような場面でおかしさに堪え切れず吹き出して笑うこと。
(出典:Wiktionary)
失
常用漢字
小4
部首:⼤
5画
笑
常用漢字
小4
部首:⽵
10画
“失”で始まる語句
失
失敗
失策
失踪
失望
失礼
失禮
失敬
失錯
失念